6月22日

 早起きしてiPhone 3GSにiOS 4をインストール。早速Bluetoothキーボードを試す。快適に入力できた。

【天気】曇り。

 授業サイトのCMSツールをMovableTypeからWordPressに変更する。phpをベースにしたタグ関係で慣れが必要だったが,無事移行に成功した。無料であるにもかかわらず,機能的には全く問題なかった。

【天気】曇り。

 大学紀要の役割を考えさせられる。学会の権威ある雑誌に査読をパスして掲載された論文のみが論文として評価されるので、査読もない一種の同人誌のような大学紀要に載った論文など業績として認められないような雰囲気がある。査読で落とされ、掲載してくれる雑誌が見つからなかったダメ論文のみが紀要に載るというのか。
 そんな誰も評価してくれない紀要など廃刊してしまえばいいようなものだが、私は新たな使命を与えることにより、大学紀要は意味のあるものになると考えている。大学紀要とは、その大学の教員の今を社会に報告するためのメディアと考えるのである。それを読めば、この大学の教員は何を考え、何をしているのか。それが分かるように編集すれば、ある種の広報誌の役割を果たすだろう。

 やっとAppleのSteve Jobsの基調講演を聴く。今年初めの講演ではiPhoneがメインの内容だったが、今回は10月に発売予定のMac OS X Leopardの紹介。もう特にOSに不満はないので、あまり関心はなかったが、Time Machineは良さそう。自動バックアップ機能は助かる。
 Steveの講演は内容よりも、プレゼンの仕方が参考になる。

 3キャンパス合同のテレビ会議に出席。神田は、理事会の会議室という立派な部屋から。同時に話し始めてしまうことが何度かあったものの(相手の様子がはっきりとは見えないので)、ちゃんと会議ができる。それなりに便利なものだと思った。

 科学技術史Aの授業では、19世紀のドイツとアメリカの大学を取り上げた。この時期に科学研究の場が大学に移るという話である。これは定番の話だし、私の専門でもあったので、力が入るのだが、受講生によるその受け止め方は様々で興味深い。
 二部の学生に多いのは、日本の大学でも教養をもっと学べるようにして欲しいという要望である。アメリカでは教養を学ぶ学部段階のカレッジと専門の研究を学ぶ大学院を分けたのだが、日本では学部段階から専門中心である。これはドイツの大学をモデルとした旧制大学のなごりで、教養教育を担当した旧制高校を無くし、さらに教養部を解体した現在、高等レベルの教養教育はきわめて弱体となっている。そこを学生は問題にしているのだ。以下、学生の声。

日本でも、常識を学んだり、理系でも他国語会話や日本の文化を知る機会を作ってほしいと思いました。ドイツの大学よりは、アメリカの大学に近い感じになるといいのではと思いました。

現在の大学システムにおいてそのような意図があること自体をはじめて耳にした。現在の大学のあり方を当然のものとして受けいれ疑問を抱かないのが普通であり、今の大学生活において人間として教養を高められているかについては疑問が残る。今の大学の状況が当時のドイツの大学と同じように矛盾と教育の古さから衰退していかないことを切に願うばかりである。

大学が教育と研究をする施設となってから約200年経っている。この200年という数字をみたときに人類の歴史からみると浅いと感じた。
日本の大学は当時のドイツの大学に近いということを聴いたときアメリカの大学を基にしていることを考えると、日本の大学は中途半端だと思った。

日本ではドイツ式理念の大学が多い。大学ですでに専門分野が多く取り入れられている。つまり大学を卒業しても一般教養は高校で学ぶ程度しか知らないのである。しかし社会に出ていったい何が求められるだろうか。私は実体験からコミュニケーション力だと思う。では教養のない人が、人とうまく会話をしコミュニケーションをとることができるだろうか。できないと私は考える。
専門知識は確かに必要であるが、それは教養という基礎の上にある。私はさらに教養の習得に取り組んでいきたい。

ドイツ式の大学の話を聞いてその分野を専門的について研究していくスタイルがすばらしく思えた。だが専門的すぎるすぎるドイツ式では欠点があるため、今日の大学はアメリカ式になっているという話を授業で聞いた。このとき思ったことは、未来の大学制度についてだった。日本でも教育について色々話し合われており、やはり今の制度のままではいかないだろう。いったい遠い未来ではどんな大学になっているのだろう。とても興味がある。

【天気】曇りのち雨。

 今日のフレッシュマンセミナーはいまひとつだった。結局、接続詞の使い方を学ぶ国語の授業のようになってしまった。さすがにちょっと基礎的過ぎたような気がする。

 本学には学生からの質問・意見に対して大学が返答する「意見箱」がウェブサイト上で公開されている。よい試みだと思う。ウェブサイト上のもっとわかりやすいところにリンクを張るとなおよい。

平成18年度意見箱
平成17年度意見箱

 私の授業をぽかんとして聞いている学生が気になる。教科書もノートも広げず、したがって何のメモをとることもなく、ただパワーポイントのスライドや私の顔をぽかんと見ているだけ。これで意味のある学習ができているとはとても思えない。
 パワーポイントを使うのがいけないのではないかとも思う。スライドの次々と変えていくため、それを追うのが精一杯になってしまうのかも知れない。
 もちろん、私としては、事前に教科書やスライドの内容を予習し、ある程度内容を把握した上で、授業でそれを補うような授業の受け方を期待しているのだが、何の予習もせずいきなり授業に出てきた学生は、ただぽかんと聞くだけになってしまいがちだ。それすらせずに、机にうつぶせになって寝ている学生も少なくないが。
 そろそろ講義法を変える研究をしなければならないと思う。

 本学でもe-learningの検討が始まっている。今後私も多少関わることになりそうだ。しかし、意味のあるe-learningを実現することはかなり難しそう。というのも、相当の物的投資と人的サポート、それに運用のためのノウハウが必要となるだろうからだ。
 東大とマイクロソフトが協力すれば、最高のものができても不思議はない。しかし、本学ではどうだろうか。

参考:
東大シンポジウム:タブレットPCで授業が変わる(毎日新聞、2006.6.14)
東大・マイクロソフト先進教育環境寄附研究部門(MEET)

【天気】曇り。