高度に発展した現代の科学技術は,人類の運命を左右するほど大きな力を持っています。それに伴い,科学技術をどのように発展させるか(あるいは発展させないか),科学技術をどのように使うか(あるいは使わないか)というような問題,つまり科学技術に関する倫理問題が生じています。
科学技術の巨大な力を象徴するのが核兵器です。そこで今年度は,人類を絶滅させるほどの力を持つ核兵器をテーマとして設定し,核兵器に関わった人々,特に核開発の中心にいた科学者たちの考えや行動について学んでいきます。また,核兵器が人間や社会にもたらした様々な影響についても学びます。核兵器の歴史を多様な視点から学ぶことで,科学技術に関する倫理的な行いとはどのようなものかを自ら考えるきっかけを得ることができるでしょう。
授業では,理解の助けとなるようビデオを多用します。また,受け身の学習とならぬよう,考えたことを文章にまとめたり,受講者間で意見交換をしたりする機会を設ける予定です。
*この科目は,2009年11月,「広島・長崎講座」に認定されました。
注意:一部のファイルはパスワード保護されていて,この学期の受講者以外はご覧になれません。また,現在更新は行っていませんので,リンク切れがあるかもしれません。
各回へ移動: 第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回 第10回 第11回 第12回 第13回
成績評価結果 / 授業評価アンケート集計結果 / 受講者の感想・意見 / 過去の授業に関する情報
シラバス
第1回 ガイダンス(9/16水)
シラバスを配布し,授業の概要を説明します。具体的には,講義のテーマ,スケジュール,成績評価,などです。なお,今年度は「核兵器」をテーマとして学んできます。
単位を取得する上で重要なことを話しますので,この科目を履修しようと思う学生は必ず出席してください。(やむをえず出席できなかった学生は,このサイトに掲載されているシラバスを注意深く読んでください。)
このページの最後に,この科目の過去の授業に関する情報へのリンクが掲載されています。過去の授業サイト,成績評価結果,学生による授業評価アンケート結果などです。科目選択の際の参考になると思いますので,参照してください。
なお,他の人間科学科目と同様に,今回の授業は30~40分で終わります。授業開始50分後くらいから同じガイダンスを繰り返します。
ビデオ視聴
- NHKスペシャル「核の時代 第1回 究極の兵器 原水爆の登場」(NHK総合,1990.3.4放送,部分,5分)
補足説明
授業後にあった質問ですが,最終レポートの分量は,先学期と同様,4000字以上としたいと思います。
参考:先学期のレポート課題(pdf)。
第2回 原爆構想の始まり(9/30水)
第二次大戦中のアメリカによる原爆開発プロジェクト「マンハッタン計画」が始まるまえの時期を取り上げ、原子爆弾製造の可能性を思いついた科学者たちの考えと行動を紹介します。特に、有名なルーズベルト米大統領宛の「アインシュタインの手紙」とフリッシュ・パイエルス・メモを取り上げます。また、当時の科学者たちの考えや行動を理解する上で重要な時代背景についても触れます。
ビデオ視聴
- 「旧ソ連核開発 世紀のスパイ工作 1 脅威の米原爆第1号」(NHK衛星第1、1995.8.6放送、部分)
- 「アメリカの20世紀 2 第2次世界大戦と原爆開発」 (NHK衛星第1、2000.12.24放送、部分)
参考資料
- 第2回講義メモ(pdf, パスワード保護)
- 参考資料(pdf, パスワード保護)
- 山崎正勝・日野川静枝編著『原爆はこうして開発された』増補版,青木書店,1997年,第1章「原爆構想のはじまり」
- 1939年8月2日付ルーズベルト大統領宛アインシュタイン書簡(S.R.ウィアート、G.W.シラード編『シラードの証言』伏見康治・伏見諭訳、みすず書房、1982年、124-125頁)。
- フリッシュ・パイエルス・メモ(山崎正勝・日野川静枝編著『原爆はこうして開発された』増補版、大月書店、1997年、5-11頁)。
第3回 マンハッタン計画(10/7)
マンハッタン計画を取り上げ、それに関わった科学者たちの考えと行動を紹介します。また,機密保持をめぐる科学者と軍人・政治家との対立についても取り上げます。
ビデオ視聴
- 失われた世界の謎「極秘の核施設」(2006年、ヒストリーチャンネル、2007.10.5放送、部分)
- ジョン・エルス監督「The Day After Trinity」(1980年、部分) ジョン・エルス監督,富田晶子・富田倫生訳『ヒロシマ・ナガサキのまえに——オッペンハイマーと原子爆弾』ボイジャー,1996.8.6,CD-ROM(エキスパンドブック)を利用。
参考資料
- 第3回講義メモ(pdf, パスワード保護)
- 山崎正勝・日野川静枝編著『原爆はこうして開発された』増補版,青木書店,1997年,第2章「研究と開発の組織化」,第7章「核と科学者たち」
- レスリー・R・グローブス『原爆はこうしてつくられた』冨永謙吾・実松譲訳,恒文社,1964年
- J.ウィルソン編『原爆をつくった科学者たち』中村誠太郞・奥地幹雄訳,岩波書店(同時代ライブラリー),1990年
- R.P.ファインマン『ご冗談でしょう,ファインマンさん(上)』大貫昌子訳,岩波書店(岩波現代文庫),2000年,第3章「ファインマンと原爆と軍隊」
第4回 原爆使用をめぐる科学者の議論(10/14)
マンハッタン計画に従事した科学者たちが、原爆使用にともなう政治的・社会的問題に関してどのように考え行動したかを紹介します。
ビデオ視聴
- ETV2001「トリニティーの記憶 〜原爆をつくった父へ 娘の問いかけ〜 前編」(NHK教育、2001.8.27放送、部分)
参考資料
- 第4回講義メモ(pdf, パスワード保護)
- 「ニュークレオニクス概説」(ジェフリーズ報告)1944年11月18日(山極晃・立花誠逸編、岡田良之助訳『資料マンハッタン計画』大月書店、1993年、228-246頁)。
- 「政治的および社会的諸問題」(フランク報告)1945年6月11日(同上、457-467頁)。
- 米国大統領あての請願書(レオ・シラード)1945年7月17日(同上、473-474頁)。
第5回 原爆投下決定と外交(10/21)
第二次世界大戦末期にアメリカの政治指導者は日本に対する原爆使用をどのように考え行動したか、ということについて、特にアメリカの対ソ外交という観点から紹介します。
ビデオ視聴
- その時歴史が動いた「シリーズ ポツダム宣言・米ソの攻防① 原爆投下・トルーマンの決断」(NHK総合、2001.7.25放送、部分)
参考資料
- 第5回講義メモ(pdf, パスワード保護)
- マーティン・J・シャーウィン(加藤幹雄訳)『破滅への道程——原爆と第二次世界大戦』TBSブリタニカ、1978年。
- 長谷川毅『暗闘——スターリン、トルーマンと日本降伏』中央公論新社、2008年。
第6回 原爆による被害(10/28)
広島・長崎に投下された原爆による被害、特に人間に対する物理的・社会的被害をテレビ番組の映像によって紹介します。
ビデオ視聴
- NHKスペシャル「原爆の絵 〜市民が残すヒロシマの記録〜」(NHK総合、2002.8.6放送、部分)
- 「ヒロシマ ナガサキ 〜白い光 黒い雨 あの夏の記憶〜」(NHK総合、2008.8.5放送、部分)
- 「被爆者 空白の十年」(NHK総合、2007.9.24放送、部分)
参考資料
- 第6回講義メモ(pdf, パスワード保護)
- 沢田昭二ほか『共同研究 広島・長崎原爆被害の実相』新日本出版社、1999年。
第7回 原爆被害情報のコントロール(11/11)
原爆被害の情報が日米政府によっていかに収集され、利用されたかを紹介し、それが被爆者の治療や援護とどのような関係をもったか考えます。
ビデオ視聴
- ETV特集「“屍の街”からの叫び 〜被爆作家 大田洋子と戦後〜」(NHK教育、2007.8.5放送、部分)
- 「被爆者 空白の十年」(NHK総合、2007.9.24放送、部分)
参考資料
- 第7回講義メモ(pdf, パスワード保護)
- モニカ・ブラウ(立花誠逸訳)『検閲 1945-1949——禁じられた原爆報道』時事通信社、1988年。
- 椎名麻紗枝『原爆犯罪——被爆者はなぜ放置されたのか』大月書店、1985年。
- 笹本征男『米軍占領下の原爆調査——原爆加害国になった日本』新幹社、1995年。
第8回 冷戦下の核実験と新たな被ばく者(11/18)
冷戦下に続けられた核実験とそれによって生じた新たな被ばく者について、アメリカの事例を紹介します。
ビデオ視聴
- ウィークエンドスペシャル「ビキニ・核の黙示録 〜死と再生の軌跡〜」(NHK衛星第2、1997.8.8放送、部分)
- 日曜スペシャル「すてられた放射能の島 〜マーシャル・核の流民たち〜」(NHK衛星第1、1999.11.14放送、部分)
- ドキュメント地球時間「アメリカ 被曝兵士の告発」(NHK教育、2001.6.15放送、部分)
- クローズアップ現代「暴かれた米国核人体実験 〜冷戦下に何が行われたか〜」(NHK総合、1994.3.30放送、部分)
参考資料
- 第8回講義メモ(pdf, パスワード保護)
- グローバルヒバクシャ研究会編著『隠されたヒバクシャ——検証=裁きなきビキニ水爆被災』凱風社、2005年。
- アルバカーキー・トリビューン編(広瀬隆訳・解説)『プルトニウム人体実験』小学館、1994年。
第9回 アメリカ人の原爆観(11/25)
1995年前後のスミソニアン原爆展論争や最近のアメリカ人映像作家の作品から、アメリカ人の原爆観とその変化を窺います。また、これまで一般的だった原爆観の背景として、アメリカ政府の宣伝の一部を紹介します。
ビデオ視聴
- NHKスペシャル「アメリカの中の原爆論争 〜スミソニアン展示の波紋〜」(NHK総合、1995.6.11放送、部分)
- ETV特集「戦争の記憶を探る 第2回 アメリカ原爆展論争 〜歴史家ジョン・ダワーの闘い〜」(NHK教育、1995.7.18放送、部分)
- ケヴィン・ラフティ、ジェーン・ローダー、ピアース・ラフティ監督「アトミック・カフェ」(1982年、日本語版2005年、部分)
- 「ヒロシマ ナガサキ 〜白い光 黒い雨 あの夏の記憶〜」(NHK総合、2008.8.5放送、部分)
参考資料
- 第9回講義メモ(pdf, パスワード保護)
- NHK取材班編『アメリカの中の原爆論争——戦後50年スミソニアン展示の波紋』ダイヤモンド社、1996年。
- フィリップ・ノビーレ、バートン・J・バーンステイン(三国隆志他訳)『葬られた原爆展——スミソニアンの抵抗と挫折』五月書房、1995年。
- マーティン・ハーウィット(山岡清二監訳、渡会和子・原純夫訳)『拒絶された原爆展——歴史のなかの「エノラ・ゲイ」』みすず書房、1997年。
第10回 科学者による核兵器反対運動(12/2)
第二次大戦後、科学者によって行われた核兵器反対運動について、オッペンハイマー、ロートブラット、湯川秀樹を例に紹介します。
ビデオ視聴
- ジョン・エルス監督「The Day After Trinity」(1980年、部分) ジョン・エルス監督,富田晶子・富田倫生訳『ヒロシマ・ナガサキのまえに——オッペンハイマーと原子爆弾』ボイジャー,1996.8.6,CD-ROM(エキスパンドブック)を利用。
- テレメンタリー2005「原爆開発を胸に」(テレビ朝日、2005.8.30放送、部分)
- NHKスペシャル「ラストメッセージ 第2集 核なき世界を 湯川秀樹」(NHK総合、2006.11.6、部分)
参考資料
- 第10回講義メモ(pdf, パスワード保護)
- 中沢志保『オッペンハイマー——原爆の父はなぜ水爆開発に反対したか』中公新書、中央公論社、1995年。
- 田中正『湯川秀樹とアインシュタイン——戦争と科学の世紀を生きた科学者の平和思想』岩波書店、2008年。
- 国立公文書館アジア歴史資料センター 授業冒頭で紹介したサイト。国立公文書館・外交史料館・防衛研究所図書館が所蔵する近現代日本の歴史(特に戦争関係)についての史料を画像で公開。
- 国立国会図書館法の一部を改正する法律案(2006.5.23提出) 授業冒頭で紹介した法案と提出者・賛成者の国会議員リスト。戦争被害調査会法を実現する市民会議のサイトから。
第11回 核の拡散と国際管理(12/9)
第二次大戦後の核兵器の拡散、およびそれを防ぐための核不拡散条約(NPT)体制の歴史と現状を紹介します。
また今回、最終レポートの説明も行います。
ビデオ視聴
- クローズアップ現代「恐怖の核拡散は防げるのか」(NHK総合、1998.6.1放送、部分)
- NHKスペシャル「核・連鎖の時代へ 〜インド・パキスタン核実験後の世界〜」(NHK総合、1998.8.9放送、部分)
- クローズアップ現代「核拡散は防げるか 〜NPT決裂・攻防の1か月」(NHK総合、2005.6.1放送、部分)
参考資料
- 第11回講義メモ(pdf, パスワード保護)
- 最終レポート課題 (pdf)
- バラク・オバマ大統領のフラチャニ広場(プラハ)での演説 2009.4.5にプラハで行われたオバマ米大統領の演説(アメリカ大使館仮翻訳)
- 川崎哲『核拡散——軍縮の風は起こせるか』岩波新書、岩波書店、2003年。
- 梅林宏道監修『核軍縮・平和2008——市民と自治体のために』NPO法人ピースデポ、2008年。
- 2010年NPT運用検討会議第3回準備委員会(概要と評価)(外務省) 2010年のNPT運用検討会議へ向けて2009.5.4-5.15に行われた第3回準備委員会についての日本外務省の見解。
第12回 核兵器と市民(12/16)
核廃絶を目指し、核兵器の威嚇・使用が国際法に違反するか否かについて国際司法裁判所の勧告的意見を得るための運動をした市民を紹介します。合わせて、実現した国際司法裁判所での議論および結論を紹介します。さらに、最近の市民・NGOの運動の例として、クラスター爆弾禁止条約の実現のために活躍したNGO、クラスター爆弾連合(CMC)を紹介します。
ビデオ視聴
- NHKスペシャル「核兵器はこうして裁かれた 〜攻防・国際司法裁判所〜」 (NHK総合、1996.8.6放送、部分)
- BSドキュメンタリー「クラスター爆弾廃絶への道 〜国際NGO 12日間の闘い〜」(NHK衛星第1、2008.7.13放送、部分)
参考資料
- 第12回講義メモ(pdf, パスワード保護)
- NHK広島核平和プロジェクト『核兵器裁判』日本放送出版協会、1997年。
- 国際司法裁判所の勧告的意見(原水爆禁止日本国民会議) 1996年に国際司法裁判所が発表した核兵器の違法性に関する勧告的意見の和訳。
- クラスター弾に関する条約(外務省) クラスター爆弾禁止条約についての外務省による説明。
- Cluster Munition Coalition 今回のビデオに登場したクラスター爆弾連合(CMC)のウェブサイト。
第13回 まとめ(1/13)
これまでの授業を振り返り、この授業で学んできたことをまとめます。最後に授業評価アンケートに答えてもらいます。
※この日(1/13)の17時が最終レポートの締切時間。
参考資料
- 第13回講義メモ(pdf, パスワード保護)
成績評価結果
今学期の成績評価の結果,最高85点,最低17点,平均70点でした。また,成績分布は以下の通りとなりました(放棄者5名を除く)。なお,レポートに剽窃(ウェブページからのコピー)が発見されたものはレポートの点数を0点としました。剽窃は絶対にしないでください。

授業評価アンケート集計結果
受講者による授業評価アンケートの集計結果は以下のグラフの通りとなりました。

設問は以下の通りです。
問1 授業内容の難易度はあなたに合っていましたか。
問2 授業の進度はあなたに合っていましたか。
問3 授業内容はシラバスと合っていましたか。
問4 話し方(声量、スピード、音質等)は聞き取りやすかったですか。
問5 板書(OHP、TV画面、PC画面含めて)は、わかりやすかったですか。
問6 専門知識や用語の説明はわかりやすかったですか。
問7 教科書や配付資料の利用は適切でしたか。
問8 授業に関する学習(予習、復習)を助ける方法が担当教員により明示されていましたか。
問9 教員は授業に意欲的に取り組み、指導は熱心でしたか。
問10 教員は教室の学びやすい雰囲気(私語等の禁止など)を作るよう努めていましたか。
問11 この授業の内容に興味と関心が深まりましたか。
問12 授業ウェブサイトに頻繁にアクセスしましたか。
そう思う→毎週利用した ややそう思う→2週に1度くらい どちらともいえない→月に1度くらい
あまりそう思わない→学期に1〜2度くらい 全くそう思わない→全く利用しなかった
問13 授業ウェブサイトはこの授業の学習に役立ちましたか。(月に1度以上利用した人のみ回答)
受講者の感想・意見
最終回の授業では,授業全体を通しての感想や意見を小レポートに書いてもらいました。また,授業評価アンケートの自由記述欄にも意見が書かれていました。それらの中から,一部を抜粋して紹介します。なお,必要に応じて誤字・脱字等を修正しています。「←」以下は,教員(田中)のコメントです。
*
私は今まで漠然と,「核兵器反対」としか思ってこなかった。北朝鮮のニュースとかをみると,恐いなと思うくらいで深くは考えたことがなかった。今回この講義をとって本当によかったと思っています。1人の大人として,人類のおかした間違い,ヒロシマナガサキに至る経過を知らないことは,はずかしいことであると気づいたからです。私達の世代が先頭に立って,核廃絶を訴えていかなければならないのに,事実を知らないのでは話にならないと思いました。世論が(米など肯定派も含め)核はダメだというものになるのには,これから先何百年も,ひょっとしたら,かかってしまうかもしれないけれど,私が今回こうして勉強したみたいに,世界中の人がこの問題を注目するようになれば,もうこれ以上核が増えなくなるかもしれないと,そう思いました。
*
核兵器を作った人,作らされた人,使った人,被ばくした人,被害を報じた人,と核兵器に関わった人は沢山いる。しかし,原爆に関する事を現代の人々があまり知らないことは間違っていると思う。現代の人々も原爆についてもう少し良く考え,知るべき。
「科学技術と倫理」全体を振り返り,これまで考えたことの無かった原爆を作った人達のことについて知れて良かった。
*
今まで原爆は使用する目的で作り,それを日本に落としただけと思っていた。そして原爆の使用後原爆の危険性を訴えていると思っていたが,開発段階どころか,原爆が作れる可能性があるかもしれないという段階で,原爆の危険性を説明し,製造の中止をいっていた人がいたとは初めて知り,大変おどろいた。
*
私がこの授業で特に印象に残ったことは,第5回目の「原爆投下決定と外交」である。日本を降伏させるために,さまざまな方法があったが,トルーマン大統領は原爆を投下させれば,無条件で降伏させることができ,ロシアから襲ってこないと考えたが,実際,日本は原爆を投下しても降伏せず,最終的に天皇制維持を条件に降伏させた。私はアメリカはやみくもに原爆を投下させたのではなく,こういう考えがあって投下させたんだなと,とても関心を持ちました。
*
この科学技術と倫理の授業を受けてきて,印象に残ったのは,原爆の被害を受けたという内容のビデオです。生々しい映像もあったりして,かなり印象が強かったと思います。昼食後に見る内容としては,相応しい内容だったとは思わないですが,実際の原爆被害の映像はほとんどないため,貴重なものだったと思います。
*
この講義で印象に残ったことは被爆者たちの差別のことである。犠牲者なのにあのような行為を受けたのはとても悲惨だった。
また感想は,原爆に関して様々なことを学ぶことができ,とてもよかった。しかし授業の最初で感想を発表し,たくさんの意見を聞くのだったらディベートのような形で議論をするのもいいと思う。 ←ディベートは,AかBかというように立場を二分する議論の仕方なので,多数の選択肢がある中で議論を深めるには向かない議論の仕方だと思います。フリーディスカッションの方がよいと思いますが,100名規模のクラスでは難しいので,今回のような形式にしました。
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特に印象に残ったことは,ネバダ核実験場の兵士のコメントである。人体実験の被験者になったにも関わらず,アメリカ政府にうらみごと一つ言わず,涙をこらえている姿は忘れられない。
この講義を受けて,様々な人の意見を聞くことができて良かった。昔のままだったら,1つの考え方しか持てていなくて,多方面から考えるということをしなかったと思うからだ。
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私が一番印象に残った事は,湯川秀樹がパグウォッシュ会議に挑んだドキュメンタリービデオでした。私は湯川さんがノーベル賞をとった後も核兵器廃絶に尽力していた事に感動して,自分のそれまでの悲観的な考え方を変えるきっかけになりました。
*
今まで,どの小レポートにも,核は倫理に反するので,技術者は研究を差し止めるべきだと書いてきたが,核を望む人がいるから核開発が進んだのも事実だろう。核を例に,今まで技術者の倫理観と社会に対して持つ責任についてを考えてきたが,これから技術者は,自分の倫理観と反する考えを持つ人間に対して訴えかける術をもっと知っていくべきだと思う。
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この授業を受講したことにより,核兵器について詳しくなれたと思う。今までは,日本も核武装するべきだと思っていたが,もう少しよく考えた方が良いのではないかと思うようになった。
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授業では受けていないが,調べていた時にチェルノブイリ原発事故が印象に残った。原子力といった核の類似が事故に発展したのが悲しかった。
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授業は静かで声が聞き取りやすかったので良かった。
*
この授業を振り返ってみて,大変面白い授業だったと思う。授業の内容が先生の話だけでなく,ビデオなども見れることで,実際の映像として頭の中に残りやすかった。また,授業の最後に自分の考えをまとめる時間があったのも,すごくありがたいことだった。ただ授業を受けて終わると,たまにしか振り返る事がなかったが,自分で考えて書く時間があったので,一時間半をとても集中することができた。また次の時間には他人の意見を聞くことができたのも,とても楽しかった。他人の意見を聞くことで,自分の中にない考えもしっかりと受けとめることができて,すごく参考になった。
*
毎回最初に前回のコメントを読んで,それをネットにアップするという手法はとても良いと思う。違う人の意見を聞けて,自分とどのような点で考えが違うのかが簡単にわかるし,何度でも聞けるというのはありがたい。
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すべての授業の総復習で今までの授業の流れを1回にまとめると,過去の授業で考えたことなど再び浮かび上がってきて,まとめの授業はとても効果的だと思った。
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できればアメリカ以外の科学者,技術者のことも知りたかった。現在の核廃棄もどのようになっているのか知りたかった。 ←授業時間が限られている関係で,また資料が得やすいという関係で,アメリカに絞って授業を進めました。それ以外は自分で調べてもらいたいと思いますが,今後はそのための手立てを紹介していきたいと思います。
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今回は核兵器についての内容が主だったが,人類の兵器開発についての歴史やその兵器が使われた戦争についての内容を含んだ講義をやってほしい。 ←いずれやりたいと思っていますが,今はまだその準備ができていません。
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最終レポート課題の内容をもう少し具体的に決めていただけるともっと書きやすくなったと思う。 ←問題を自分で見つけるということから始めてもらいたいと思い,今回は具体的なことは言いませんでしたが,今後はこれまでのレポートの例などを紹介することで参考にしてもらえるようにしたいと思います。
*
最終レポート4000字以上がきつかった。/学んだ事のみで4000字以上はあり得ない。 ←そうでしょうか? この授業はみなさんの勉強の出発点です。そこからどれだけ先に進めるかは,みなさん自身の興味や努力にかかっています。核兵器の歴史というかなり限定的なテーマでしたが,そこから広がる世界は広大です。いくらでも書くことはあると思います。もし書くことがないとすれば,それはこの授業で提供された情報のみを念頭に置いているからではないでしょうか? 限られた授業時間で私がみなさんに提供した情報のみを使ってレポートを書こうとすれば,あまり書くことはないかもしれません。しかし,この授業に触発されていろいろ資料を調べ,それをもとにして考えたことをまとめるとすれば,4000字はすぐに埋まると思います。授業時間以外にどれだけ勉強しましたか?
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四千字という量は多いなぁと思っていたのですが,実際に書いてみたら六千字を超えてしまい,もう少し上手くまとめられたかなぁと思いました。
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授業サイトのラジオをテキスト化して頂きたいと思いました。 ←時間の関係で無理です。今はラジオをつくるだけで精一杯です。
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欲を言えばサイト上に動画もほしいかもです。 ←著作権の関係で無理です。
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画面の画質が悪いときがたまにあり気になった。画面の字が小さく読みづらかった。 ←私もそう思っています。しかし,それよりよい映像が手元にないので我慢してもらいました。授業中にも言いましたが,できるだけ前の方に座ってもらうと良かったと思います(ただ,今回のクラスは大人数だったため,限界がありましたが)。
過去の授業に関する情報
- 2009年度前期「科学技術と倫理」授業ウェブサイト(成績評価結果,授業評価アンケート結果を含む)
- 2008年度後期「科学技術と倫理」授業ウェブサイト(同上)
- 「科学技術と倫理」授業評価結果推移(2008年度後期〜2009年度後期)
- これまでの「科学技術と倫理」授業評価アンケート結果(学内公表データへのリンクなど)